- ぬし
- I
ぬし【主】※一※ (名)(1)一家の主人。 あるじ。
「世帯~」
(2)所有者。「持ち~」「地~」「株~」
(3)動作, または動作の結果生じた事柄の主体。 また, その当人。「落とし~」「拾い~」「声の~」
(4)山・沼・森などに古くから住み, あたりを支配していると考えられている大きな動物。 また, 一つの職場・場所などに古くからいる人をたとえていう。「森の~」「沼の~の大なまず」「学校の~」
(5)亭主。 おっと。「~ある身に, 此やうな無作法は覚悟なうてはならぬはず/浄瑠璃・卯月の紅葉(中)」
(6)ある土地や集団・社会などを支配し, つかさどる人。「時頼朝臣の子, 時宗といふぞ相模守, 世の中はからふ~なりける/増鏡(草枕)」
(7)自分の仕える人。 主人。「我(ア)が~のみ魂賜ひて春さらば奈良の都に召上(サ)げたまはね/万葉 882」
(8)(「…のぬし」の形で)人名などの下に付けて, 敬称として用いる。「仲麻呂の~/土左」
※二※ (代)(1)二人称。 (ア)敬意をもって相手をさす。 もっとも, 尊敬の度はさほど高くなく, 同輩以下の者に対して用いることが多い。 あなた。「~は, その御時の母后の宮の御方のめしつかひ, 高名の大宅世次とぞいひ侍りしかしな/大鏡(序)」(イ)近世, 女性から夫・恋人など特定の男性を親愛の意をこめていう。 また, 遊女が客に対していうのにも用いる。 あなた。 「~のやうなものをとめ申すもんでおざんすか/洒落本・遊子方言」
(2)三人称。 近世, 遊女が客のことを親愛の意をこめていうのに用いる。 あの方。「~の名をおしりなんせんか。 番町さんと申しやす/洒落本・遊子方言」
~ある花夫や婚約者などのある女, 決まった男のある女, のたとえ。IIぬし【塗師】〔「ぬりし」の転「ぬっし」の促音無表記から〕(1)木地師の挽(ヒ)いた木地に漆を塗る人。 ぬりし。 ぬりものし。(2)漆細工や漆器製造に従事する人。 塗師屋。IIIぬし【塗師】狂言の一。 都の塗師某(ナニガシ)は, 越前国の弟子平六を訪れるが, 平六の女房は夫の仕事が減るのを恐れ, 夫は死んだという。 師匠に会いたい平六は仕方なく幽霊のまねをして現れる。 和泉流では「塗師平六」
Japanese explanatory dictionaries. 2013.